地方を元気にする食と国際交流 グローカルキッチン

初めまして薄井壮登志と申します。私は1999年、第12回「世界青年の船」事業(以下、SWY)に20歳で乗船し、人生観が変わるくらいの素晴らしい経験をさせていただきました。19年経ちこの場をお借りして関係各位に御礼申し上げたいと思います。その後16年間全く事後活動等も行ってこなかった私ですがご縁をいただき、一昨年前の夏から石川県IYEO会長になりました。
今まで事後活動に参加した経験もなく、石川県IYEOとして取り組んできた実績等もなかったので、会長になった後も特に心境の変化はなくアクションを起こすことなく半年が経ちました。昨年の3月に内閣府青年国際交流事業の県選考があり、会長として初めて面接官を務めさせていただいたのですが 、 申込者は1名のみで、学生の申込は0でした。金沢近郊に約3万人の学生がいながら申込が0だったので 、 その時はショックを受けました。

大学生をはじめとする若者がIYEOの活動に興味を持ってくれるにはどうすればいいか考えた結果、私ができることは食と国際交流を結びつける事だということに気づきました。経緯としては、私は石川県内で農作物の流通と野菜の生産事業を行なっていて普段から一次産業に携わり、農家さんや一次産業者の方々とのかかわりが多かったこと、また仕事を通じて知り合った農業や地方創生に関心のある学生達とのネットワークがあったことからです。20代後半の金原さんという若者が 「GLocal Kitchen! 」(グローカルキッチン)と言うイベントを開催していきたいという話が出てきたことから、2017年12月に食と国際理解を深めるイベントを行うことになりました。 

グローカルキッチンとは、世界のごちそうを地元の野菜等(じわもん)を使って参加者同士で料理して、食べるイベントです。食や農業、外国に関心ある方が集まりますが、20代後半のグルメな女性の参加者が多くなってきた感じです。会費も1回1500円~2000円くらいで学生や留学生には少し値段が高いと感じるかもしれませんが、人数が多くなると調理スペースが狭くなるため、現状このような参加費と人数規模にしています。グローカルキッチンへの集客は、石川県IYEOのFacebookの効果が大きいです。石川県IYEOの活動を副会長の能瀬がFacebookを日々更新しているので、その影響が参加者増につながったのではないかなと思います。また、料理を作りながらIYEOの活動の説明をしたりと、 いろんな交流が生まれてきました。

1月には石川県IYEOがSWY外国青年の地方プログラムでモザンビークとメキシコを受け入れたので、そのタイミングでグローカルキッチン「メキシコ編」を開催し、 メキシコ、モザンビーク青年とホストファミリーにも参加していただき、 イベントとして大盛況でした。来年度以降もこのグローカルキッチンイベントや食と絡めたイベントを行いながら、食と国際交流、IYEOの事後活動を通じ地方を元気にしていけたらと思います。ちなみに今年度の面接は7名に増え学生の申し込みもありました。応募者の経歴を見ても、関係者への個別の案内に加え、Facebookを見ている人は確実に増えており、やはりFacebookにグローカルキッチンや、SWY受け入れのことを載せている影響は少なからずあると思います。 

モザンビークの男性(左)、メキシコの女性(右)の間にいるのが、
グローカルキッチン主催者の金原さん

薄井壮登志(石川県IYEO会長)

関連記事一覧